ユーザーペルソナ: 法務・コンプライアンスの実務担当者
プロフィール: 法律事務所、企業内法務、パラリーガル、コンプライアンス担当者 — 契約書、往復文書、証拠資料、社内規程、当局への提出書類。 主な目標: 長い文書をより速く読み解きつつ、秘匿特権のある資料や依頼者を特定できる資料を、あるべきでない場所に送らないこと。
Rephlo はツールであり、法的助言でもコンプライアンスプログラムでもありません。 機微な資料を慎重に扱うための技術的な制御 — ローカル処理、秘匿化、ルーティング — を提供します。ある使い方が、あなたの職務上の義務、委任契約の条件、法域の守秘義務規則、あるいは事務所の方針に照らして許容されるかどうかは、あなたと事務所にしか判断できません。依頼者の資料を AI ツールで扱う前に確認してください。
推奨される設定
プロバイダー
- 長文の作業(レビュー、要約、比較): Claude Sonnet 4.6 または GPT-5.4 — ここで効くのはコンテキスト長と丁寧な読み取りです。
- 最も難度の高い分析: GPT-5.5 または Claude Opus 4.8(Pro Plus 以上)。
- 秘匿特権のある資料・依頼者を特定できる資料: あなたのコンテンツを一切マシンの外に出さないオンデバイスモデル — または、秘匿化と Block send if redaction is uncertain の両方を有効にしたクラウドモデル。
- 事務所のデータ所在地要件: OpenAI-Compatible を事務所の Azure OpenAI エンドポイントに向けます。
最初に有効化する設定
Settings ▸ Privacy を開きます。
- Scrub PII Before Cloud — 検出された個人情報を、リクエストがクラウドプロバイダーに届く前に取り除きます。
- Also detect dates & addresses (on-device AI) — 約 1.16 GB の一度きりのダウンロードで、氏名、生年月日、住所、その他の身分証番号(パスポート、運転免許証、国民ID、納税者番号、銀行口座番号)が対象に加わります。これがない場合、捉えられるのはメールアドレス、電話番号、社会保障番号、カード情報のみです。法務の実務で最も重要になるカテゴリはたいてい氏名であり、氏名はこの 層に含まれます。
- Block send if redaction is uncertain — 確実に除去できたと言えない場合、Rephlo は送信せずにリクエストを保留します。
- Force Local for Sensitive — 機微とマークしたものをクラウドではなくオンデバイスモデルに回します。Pro 以上のプランと、ダウンロード済みのオンデバイスモデルが 1 つ以上必要です。
Knowledge Spaces
Space: Precedent & Clause Bank(承認済みの条項、譲歩ライン、交渉済みのバリエーション)。Space: Firm Policies & Style(ハウススタイル、書式ルール、委任契約書のひな型)。Space: Regulatory Source Material(法令、ガイドライン、日常的に参照する当局の公表物)。- 案件ファイルは共有 Space に入れないでください。 依頼者の文書は単一の会話に添付します。Space は永続的で検索可能なインデックスですが、添付ファイルはそうではありません。
主要なコマンド
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"Clause Extraction"
- プロンプト: "この契約書から、解除、責任、補償、準拠法、譲渡、秘密保持に関するすべての条項を抽出してください。それぞれを条項番号とともに逐語で引用してください。該当するものがない分類について は「該当なし」と記載し、近い条項を代わりに要約しないでください。"
- 使い方: 契約書を選択するか、チャットに添付します。
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"Issue Spotting"
- プロンプト: "この契約書を読み、異例なもの、一方に偏っているもの、内部で矛盾しているもの、または定義されていない定義語を参照している条項を列挙してください。それぞれについて該当箇所を引用し、懸念を一文で述べてください。修正案はまだ提示しないでください。"
- 使い方: 相手方から受け取ったドラフトを選択します。
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"Plain-English Translation"
- プロンプト: "この箇所を、ビジネス担当者向けの平易な言葉に書き直してください。義務、条件、例外、期限はすべて正確に保ってください。本当に多義的な部分は、解釈を確定せずにその旨を指摘してください。"
- 使い方: 依頼者向けの説明資料や取締役会向けメモのために、込み入った条文を選択します。
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"Obligations Table"
- プロンプト: "この契約書のすべての義務を表にしてください: 義務を負う当事者、求められる行為、発生の契機、期限、不履行の効果。各行に条項番号を記載してください。"
- 使い方: 期限管理表を作成する際に、締結済みの契約書を選択します。
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"Redline Rationale"
- プロンプト: "この条項の 2 つのバージョンを比較してください。何が変わったかを正確に述べ、それぞれの変更が当事者間のリスク配分にどう影響するかを説明してください。純粋に文体上の修正は無視してください。"
- 使い方: 変更前と変更後のテキストをまとめて選択します。
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"Policy Gap Check"
- プロンプト: "この社内規程を、添付した規制ガイダンスと比較してください。ガイダンスが求めているのに規程が触れていない要求事項を列挙してください。双方を引用してください。ガイダンスが義務づけている事項と、単に推奨している事項を区別してください。"
- 使い方: 社内規程を選択し、Regulatory Source Material の Space を添付します。
ワークフロー例: 受領した契約書の初回レビュー
- プライバシー状態を確認: 秘匿化が有効、端末内の層がダウンロード済み、block-if-uncertain が有効。
- インデックス化せず添付: 契約書は Space に追加せず、チャットに添付します。
- 抽出: "Clause Extraction" を実行し、構造を把握します。
- 洗い出し: "Issue Spotting" を実行し、異例な点を拾います。
- 掘り下げ: 複数ターンのチャットに切り替えて追加の質問をします。会話がコンテキストを保持するため、契約書を貼り直すことなく特定の条項を深掘りできます。
- 検証: 契約書を開き、モデルが引用したすべての条項を実際に読んで確認します。検証できるのは引用部分であり、評価の部分ではありません。
ワークフロー例: スキャン資料と撮影資料
証拠資料、提出書面、署名済みの原本は、スキャンとして届くことがよくあります。
- 認識エンジンを設定: Settings ▸ Privacy ▸ Scanned document language を文書の言語に合わせます。
- スキャンを添付: テキストはお使いのコンピューター上で認識されます — 認識のために何かがアップロードされることはありません。長い文書は 200 ページを上限にインデックス化され、Partial OCR と表示されます。一件記録の網羅性を前提にする前に、このバッジを確認してください。
- 画像も対象です: 個人情報を含む添付画像は、画像のままではなく、秘匿化されたテキストに置き換えられます。
- 限界を理解する: OCR が読むのはテキストです。署名、手書きの書き込み、読み取れない欄外メモは捉えられません — そして訴訟資料では、まさにそこに識別情報が潜んでいます。block-if-uncertain は有効のままにしてください。
リクエストをどこで実行するか
| 資料 | 推奨される設定 | 理由 |
|---|---|---|
| 公開されている法令、公表済みのガイドライン、一般的な調査 | 任意のクラウドモデル | 機密情報が関与しない |
| 事務所のひな型や書式(識別情報を除いたもの) | クラウドモデル + 秘匿化 | モデルの性能をそのまま活かせる |
| 依頼者の案件ファイル、往復文書 | オンデバイスモデル、または Force Local for Sensitive | あなたのコンテンツは一切マシンの外に出ない |
| 外部宛のメールに入れるのをためらうもの全般 | オンデバイスモデル | 既にお持ちの感覚をそのまま当てはめる |
最後の行が実務上の判断基準です。何も考えずに社外へ転送することをためらうのであれば、ローカルで実行してください。
法務・コンプライアンス向けの実践的なヒント
出典はすべて確認してください。ひとつ残らず 。
言語モデルは、正しく見えるのに正しくない出典を生成します — 存在しない裁判例、別のことを定めている条文、書かれたことのない引用文。これは実際の手続で、専門家にとって深刻な結果を招いています。Rephlo が出典を検証してくれるわけではありません。これらのコマンドは、すでに手元にあるテキストを見つけて整理するために使い、モデルが自ら差し出してきた典拠は、原典を読むまで未検証として扱ってください。
要約より引用
上記のコマンドが条項番号付きの逐語引用をあえて求めているのは、そのためです。引用なら 10 秒で文書と突き合わせられます。要約は自分で再構成し直すことになります。言い換えさせるのではなく、本文を指し示させるプロンプトを選んでください。
「何があるか」だけでなく「何がないか」を尋ねる
「欠けている条項を列挙して」は、「こ の契約書を要約して」よりもはるかに有効なモデルの使い方です。欠落の確認は人にとっては骨が折れ、モデルにとっては単純作業です。
秘匿化は返ってくる内容も変えます
送信前に氏名が秘匿化されていれば、回答にも氏名は含まれません。それが目的ではありますが、「[REDACTED]」を含む出力には、あなた自身による復元の作業が必要になるということでもあります。当事者の特定が分析にとって本質的な文書では、代わりにオンデバイスモデルで実行してください。
保持期間は既定値ではなく判断で決める
Settings ▸ Privacy ▸ History retention では Forever、90 日、30 日、Immediate を選べます。履歴はあなたの入力内容の記録です。案件業務では、初期状態のままにせず、事務所の保存方針に合わせて設定してください。
関連ページ
- プライバシーとデータ — 秘匿化とルーティングの全設定
- オンデバイスモデルとクラウドモデル — ローカルモデルに何ができ、何ができないか
- Rephloがファイルを読み取る仕組み — 添付ファイル、Spaces、スキャン、画像